鳩山由紀夫民主党代表の1日の国会内でのぶら下がりの詳細は次の通りである。

 −−麻生太郎首相は自民党役員人事を見送るようだ。首相のぶれをどう考えるか

 「日々、ぶれておられますからね。そのことに関していつも二転三転、なかなか意思決定をされないようでありますので、国民のみなさんも政権が末期症状だなという認識をさらに新たにしたのではないか。そう思いますね。つまり、日常茶飯事なものですから、あまりこれ以上、コメントしない方がよろしいのではないかと思います」

 −−東国原(ひがしこくばる)英夫宮崎県知事を地方分権担当相に登用する案を検討しているとの報道もあるが

 「まあ、知事のことはあまりとやかく申し上げたくはありませんが、私が前から申し上げているのは、やはり、知事は知事として宮崎県のために今、働いておられるわけですから、まだ1期の途中で、これは兼任されるのですか」

 −−兼任するという話もある

 「兼任されてお仕事ができるのかどうか。しかも、すぐに衆院解散・総選挙という話でしょうから、そのためのパフォーマンスとしてお使いになるということでしょう。果たしてそういうことが国民のみなさんに理解されるのかどうかと。私は必ずしもそうは思いません」

 −−与党は鳩山氏の献金問題を追及するプロジェクトチームを開いた。公開された前の部分について調査すべきだとしている

 「うん、基本的に弁護士にお任せしております。弁護士を通じて必要なところは調査されると理解しています。他党がどのようになさろうとも、私は昨日の段階で、自分の知り得るすべての情報を国民のみなさんにご説明を申し上げて、おわびを申し上げたと。特に関係しておられる方々にはおわびを申し上げたつもりでございます」

 −−十分に説明責任を果たされたという考えか

 「私はそのように思っております」

 −−自身の処分を検討するか

 「そのことに関して、基本的に岡田幹事長に、党のこと、対応に関してはお任せをしております」

 −−処分は必要だと考えるか

 「必要というか、私は昨日も申し上げた通り、説明責任をしっかりとまず果たすことが国民のみなさんに対する政治家としての義務だと思っておりまして、そのことは、少なくともあの時点で考え得るすべての説明を申し上げたつもりでございます。後はこういった説明責任を果たしながら、党を、政権交代をなんとしても実現させなければなりません。その目的に向けて最大限の努力をしてまいりたいと思っております」

 −−今夜、社民、国民新の両党党首らと懇談するが、どのようなテーマで臨むか

 「これから選挙においても、お互いに協力をお願いをする同士でありますから、その中で、当然のことながら、この協力関係の在り方とか、それから、その中でこの通常国会がいよいよ最終盤を迎えていますから、どういう対応にするかということなどが議論されるのではないかと思います」

 −−連立政権の枠組みとか、政策面について協議するか

 「まだ政権をとっていない段階から、あまり連立政権ということに入りすぎてはいけないと思いますが、まずはどういうところで政策の協力ができるかというようなことの議論は必要ではないかと思います」

 −−社民党福島瑞穂党首は内閣不信任案を出すべきだと主張しているが、どう考えるか

 「内閣不信任案というのは大変、重い決断であります。従ってですね、軽々に、簡単に結論が出るというものでも必ずしもありません。しっかりと議論しなければならんと思っていますし、当然、民主党の中でも不信任案の議論というものはなされていないわけではありません。必要なのか、あるいはタイミングとか、というものを計ることが大事であって、まずは私どもとすれば、社民党さんや国民新党さんのお考えをうかがいたいと思っています」

 −−党内で不信任案を奇策ととらえ、正攻法や王道で解散に追い込むべきだとの意見があるが

 「不信任案が王道ではないっていうの?」

 −−奇策だという

 「別に不信任案って、国民のみなさんが麻生内閣に対して決して信任しているとは思えないと。支持率が大変に低いという状況を考えれば、私は不信任案を提出するのは決して奇策ではないと。ある意味での憲政の常道の中の一環の議論だと思います。ただ、それは大変、重い判断でありますので、慎重に行わなければならないという意味で申し上げています」

 −−自民党が混乱する中、不信任案が可決する可能性をどうみるか

「それは、予想で申し上げるべきではないと思いますが、そんなに簡単ではない。すなわち、いろいろと総裁選の前倒しを希望しておられる方もおられる。しかし、やはり、政党は政党ですから、その政党の論理で淡々と処理されるということも十分、考えられる。果たしてそれがどのくらいの意味を持つか、ということも真剣に考える必要があると。そう思います」